2015/02/07
今回は、厚生労働省が数年に一度発表している
歯科疾患実態調査から、叢生(凸凹)と空隙(すきっ歯)
についての実態調査結果について
歯列矯正ブログを書いてみようと思います。
この実態調査は、平成23年に行われたもので、
歯科矯正だけでなく、虫歯や歯周病など様々な
歯科に関わるデータが載っていて中々興味深い物です。
それではデータを見ていきましょう。
このデータは12歳~20歳までの方の数字です。
まずは叢生の状況についてです。
叢生とは歯のデコボコの状態のこと言います。
叢生が見られない方が56名に対して、
上の歯列、下の歯列、あるいは両方に
凸凹が見られる方が44名です。
半分弱の割合で歯に叢生が見られるということが分かります。
続いて空隙についてです。
空隙は歯と歯の間に隙間が出来ている状態です。
いわゆる「すきっ歯」です。
空隙になると87名の正常な方に対して13名ですので
約6、7人に一人の割合で空隙が見られるということがわかります。
12歳からのデータなので、乳歯の段階の空隙は
このグラフには入っていないと考えます。
この二つを見たときに言えることは、
やはり日本人の顎のサイズは小さいということです。
永久歯になるとほとんどの方が歯列に隙間、余裕がなく、
そのため叢生になっているということが考えられます。
実際、ひらの矯正歯科にご来院される患者さん多くは、
歯列に永久歯がきちんと入らない、隙間が足りない
患者さんが多くいらっしゃいます。
以前にブログでも書きましたが、
やはり、乳歯列や混合歯列(乳歯と永久歯が混じっている時期)の
子供の段階で顎の成長を促しながら矯正治療することが、
将来的に永久歯を抜歯しないで、
非抜歯治療を行えるかどうかという大きなターニングポイント
になってくるかもしれません。