2017/09/13
今回は、子供によくある歯の打撲、
外傷について情報をお伝えしていこうと思います。
矯正治療は、噛み合せ(咬み合わせを良くする)、
歯並びの審美性(綺麗な歯並び)などを正常な歯列にしていく治療です。
多くの患者さんが治療に来られていますが、その症状は様々です。
少しのデコボコ(叢生)を改善したという患者さんもいらっしゃいますし、
上顎前突(出っ歯)、下顎前突(反対咬合、受け口)など
機能の問題も改善したいという患者さんもいらっしゃいます。
またそれぞれの不正咬合の原因も様々です。
上顎前突一つとってみても、舌癖からくるもの、遺伝からくるもの、
噛み合わせからくるもの色々とあります。
それぞれの不正咬合の原因を解決することで本当に歯を綺麗に並べて、
永く安定した歯列を維持することが出来ます。
原因に目を向けると、ある程度の不正咬合の中には、
予防できるものもあったりします。
舌癖もその一つです。
本来あるべき位置に舌を置くトレーニングをすることで、
無駄に歯列に力を加えることを防ぎ、不正咬合を予防、
あるいは悪化を防ぐことが出来ます。
さて、今回のテーマ、打撲と外傷について、見ていってみましょう。
日々子供さんが遊んでいる中で、転んだりぶつかったりすることは日常茶飯事です。
歯を強く打ってしまうことで、歯がぐらぐらになったり、
歯の色が変わってくることもあります。
そういった時にどのような対処をするべきかを把握し、
慌てない対処が出来るようになっていただければと思います。
■歯がぐらぐらしてきた、歯が少し欠けた
基本的には程度が軽度であれば自然に治る場合が多いです。
ぐらぐらしている歯に強い力がかからないように、
暫くは、ぶつけた歯で咬まない様にしたり
なるべく軟らかい食べ物を食べるようにしましょう。
歯の固定が必要となるケースもありますので
自己判断せずに歯科医院を受診しましょう。
■歯の色が黒ずんできた
歯の神経が痛んでしまったケースです。
歯の根元部分が腫れてきたり、膿が出てきたりした場合もあるので
歯科医院に行ってみてもらいましょう。
■歯がかなり動く、歯が歯茎の中に入る、あるいは出てくる
明らかに大きく動いて抜けてしまいそう、
あるいは歯茎に深く入ってしまっている(出てきてしまっている)場合は
歯科医院に行って周りの安定している歯と固定してもらう必要があります。
■歯が大きく欠けた
これも早めの受診をお勧めします。
場合によっては神経の治療を受ける必要もあります。
■歯が抜けてしまった
歯が抜けてしまった場合は抜けた歯を乾燥させないようにしましょう。
抜けた歯を水道水では、洗わないようにしてください。
歯科医院に行くまでに乾燥させない方法として
牛乳に浸けておくか、自分のお口にいれて唾液に浸しておきましょう
(歯を飲み込まない様に注意が必要です。)のがお勧めです。
万が一放っておくと隣の歯が倒れこんできたり、
不正咬合につながってしまうリスクもあります。
打撲、外傷は矯正治療とは直接関係あるものではありませんが、
歯が抜けてしまう、あるいはぐらぐらのままにしてしまうことで
不正咬合の原因となってしまうことがあります。
万が一もありますので、慌てずに、対応できるようになっていただければと思います。
もちろん矯正治療中に打撲、外傷を受けた場合は矯正歯科医に早めにチェックしてもらうようにしましょう。