2019/05/24
子どものうちから矯正治療を受けるメリットは、
顎の成長を促すことで非抜歯治療(永久歯の抜かない)の可能性が高くなることなどいろいろあります。※全ての方が抜かないということではありません。
そのため、子どものうちに矯正治療を
受けさせておくという方が増えてきています。
成人になってからの矯正治療はどうでしょうか?
昔歯並びが気になっていたけど、
治療する機会がなかった、人と接する仕事についているので歯並びを治したい、
など様々な方が矯正治療を受けに来ます。
成人になってから治療するメリットとしては、自分の意志で治療を開始する分、
主体的に臨み、ブラッシングを丁寧に行い、
保定期間もしっかりとリテーナーを使うため後戻りしにくいなど、
いろいろあります。
子どもの治療においても、大人の治療においても、
それぞれの不正咬合の状況をしっかりと把握し、
日々の癖などの生活習慣も考慮して
治療計画をたてて治療を行っていくことが大切です。
そこで、今日は、大人になってから歯並びが悪くなる原因について
みていきたいと思います。
■親知らず(智歯)の影響
大人になってから歯並びが悪くなるケースで多いのが親知らずの影響です。
顎が細く、歯が並ぶスペースがしっかりと確保されない場合など、
親知らずがまっすぐ生えず、隣接する歯を押してしまうことから
歯並びが悪くなることがあります。
子どものうちからレントゲンなどで親知らずの向きなどを確認することで、
ある程度予測することはできますが、
最終的に隣接する第二大臼歯(12歳臼歯)への影響は大人になってから分かります。
■歯が抜けてしまったことによる影響
大人になると様々な理由で歯が抜けてしまう、
あるいは抜いてしまうことがあります。
歯が抜けてしまう理由としては、
虫歯や歯周病が悪化した場合などがあります。
歯が抜けてしまったスペースをそのままにすることで、
隣接していた歯がスペースに倒れこみ、不正咬合につながることがあります。
■歯を支える土台の問題
歯は歯槽骨によって支えられています。
歯周病が悪化し、歯周病菌が歯を支える骨を溶かしてしまうと、
少しずつ歯がぐらつき、歯並びが悪化してしまいます。
■癖の影響
歯ぎしりや頬杖などの癖から歯並びが悪くなることもあります。
こういった癖は成人に限った話ではありませんが、
少しずつの影響が積み重なり、不正咬合につながっていきます。
街を歩いていても、矯正装置を付けている成人の方をよく目にするようになりました。
矯正治療中にも目立たない裏側矯正(舌側矯正、リンガル矯正)や、
マウスピース型の矯正装置も広がってきているため、
治療しやすくなってきていることもあります。