2020/07/10
すべての生き物に寿命があるように、実は歯にも寿命があることをご存知でしょうか?
平成11年に厚生労働省が歯科疾患実態調査報告でそれぞれの歯の平均寿命が出ています。
歯の平均寿命が最も長いのが、男性だと下顎の犬歯で66.7年、
女性で右下犬歯の66.2年となっています。
逆に最も歯の寿命が短いのが、男女とも下顎左の第二大臼歯で、
男性で50年、女性で49.4年となっています。
https://www.mhlw.go.jp/topics/0105/tp0524-1-10.html
参考:厚生労働省
この表を見てみると分かりますが、奥に行けば行くほど
歯の平均寿命が短くなっていきます。
歯を失う原因としては、歯周病が56%、虫歯(う蝕)30%となっていて、
9割近くをこの二つが締めています。
奥に行けば行くほど歯の寿命が短くなることと、歯が抜ける原因を比べてみると、
やはり日々のメンテナンスが大きく影響することがハッキリとわかってきます。
これまで矯正治療において、歯並びが改善することが日々の磨き残しを減らし、
口の中を健康に維持することにつながってきますということを書いてきましたが、
数字で見てみるとその重要性が再認識できます。
ただ、実は介護の世界では、虫歯や歯周病のリスクにプラスして、
噛み合わせの改善を最近では重要視しているようです。
歯の抜ける原因としては虫歯と歯周病が最も大きいのですが、
噛み合わせが悪い状態で、大きな負担をかけることで歯が抜けることも往々にしてあります。
前回歯が抜けてしまうことで認知症につながてしまうということも少し書きましたが、
噛み合わせが悪いことで脳への刺激が少なくなってしまったり、
歯が抜けることで咀嚼機能が低下し、
結果的に認知症につながってしまうということもあるようです。
歯の平均寿命を見てみると、長くて66年、短くて50年。
永久歯になってからの年数になりますので、
平均何歳になるまで歯が残っているのかが分かるかと思います。
歯並びを改善することは、歯磨きがしっかりと出来るようになること、
そして噛み合わせを正常にすることで、平均寿命を延ばし、
健康な生活を続けるためにも大切なことなのです。