2022/03/01
今回は、知覚過敏についてお話していきたいと思います。
まだまだ夜の気温は寒い日が続いていますが、
徐々に春の兆しも感じ始められるようになってきたのではないでしょうか。
気温が高くなってくると冷たい飲み物やアイスクリームなどの消費が増えてきますが、
この冷たいものを口にしたときに歯が沁みるという症状が出ることがあります。
虫歯や歯周病などの疾患がない場合、この症状が出たときは知覚過敏である可能性が高いと思います。
では知覚過敏はなぜ起きるのかを説明していきます。
歯は象牙質という柔らかい組織の周りをエナメル質という硬い組織で守っているような構造となっています。
この象牙質には歯の神経まで繋がる象牙細管という無数の細い管が通っており、
その中は象牙細管液という体液で満たされています。
本来であればエナメル質がこの象牙質を守っているため外部からの刺激を受けることはないのですが、何らかの原因でエナメル質が削れてしまい、
象牙質が露出してしまうことがあります。その露出した象牙質に、
冷たいものや歯ブラシなどの刺激が加われば神経までその刺激が届き、歯が沁みるという症状が出てしまいます。
では次にエナメル質がなぜ削れてしまうことがあるのかという原因を紹介していきます。
・歯磨きの仕方が悪い
歯磨きを行う際、必要以上に力を入れて磨いている人は、エナメル質や歯肉に少しずつダメージが蓄積されています。ダメージが蓄積されてくると歯肉が下がってしまい、エナメル質が少ない歯の根元部分が外部にさらされ、その弱い部分の歯が沁みるというケースがあります。
・歯周病の影響
歯周病が原因で、歯肉が下がるということも考えられます。歯周病菌によって歯槽骨が溶けてしまうなど、重篤度が高くなるほど歯が沁みるリスクも高くなります。
・歯ぎしりの影響
慢性的に歯ぎしりをしている人も注意が必要です。エナメル質同士を強い力でこすり合わせることになるため、少しずつエナメル質が削れてしまいます。エナメル質が分厚い部分であっても長い時間をかけて削れてしまうため、早めの改善が必要です。
・その他(原因不明)
上記の例に当てはまらず特に原因が不明なもの。一時的な症状のものなど。
この様に、知覚過敏といってもそれぞれ原因が異なっているため、
しっかりと原因を究明することが大切です。
ブラッシングの精度や歯周病の予防、歯ぎしりの改善など矯正治療で改善が期待できるものもありますので、今現在知覚過敏でお困りの方や、これからの予防策として矯正治療を検討していただくのも有効な手段ではないかと思います。
それ以外にも何かご不明点などある場合は、いつでもお問い合わせください。