親知らずは必ず抜歯なのか?:「ひらの矯正歯科」ブログ

045-366-0044

診療時間 / 10:00~12:00・14:00~19:00
休診日 / 月曜・木曜・日曜(第2・第4)・祝日

親知らずは必ず抜歯なのか?

今回は、親知らずについてお話していきたいと思います。

 

親知らずとは、大臼歯の中で最も後ろに位置する歯であり、第三大臼歯というのが正式名称です。親知らずは一番前の歯から数えて8番目にあり、永久歯の中で一番最後に生えてきます。永久歯は通常15歳前後で生え揃いますが、親知らずは個人差はありますが生える時期が10代後半から20代前半と遅いタイミングで生えてくるため、親に知られることなく生えてくる歯であることがその名前の由来だと言われています。

また、親知らずは上顎・下顎の左右2本ずつ、計4本ありますが、もともと親知らずの無い人や、4本未満の人など個人差があります。

親知らずの生えてくる場所が不足している、あるいは萌出方向が通常と異なるために、埋伏していたり、傾いて生えているという事もよくあります。

 

 

ではこの親知らずに関して、生えてきたら抜歯をするという認識の人もいるかと思いますが、その必要性についてみていきたいと思います。

 

結果から申し上げて、上下の歯がしっかりと噛み合っているなど、親知らずが生えていることに問題がない場合、無理に抜歯する必要はありません。

ただアジア人の歯列の幅は比較的狭い傾向にありますので、親知らずが悪影響を及ぼす場合などには抜歯を勧める可能性はあります。

具体的にどの様なケースがあるか見ていきます。

 

・歯並びに悪影響がでるケース

 

歯列弓の幅に全ての歯が並ぶためのスペースが無い場合、どこかの歯が押されて歯列からはみ出してしまいます。

叢生(デコボコ、乱ぐい歯)という症状ですが、この場合には抜歯を必要とすることがあります。

 

・虫歯などのリスクが高いケース

 

親知らずが変な向きに生えていたり、完全に生えていない場合、ブラッシングの行き届きにくい部位が出来てしまいます。

特に矯正中はその矯正装置が邪魔になり、磨き残しが発生しやすいため、注意が必要です。

 

・上下の親知らずがきちんと噛みあわないケース

 

上でも書いた様に、親知らずが変な向きに生えていたり、片側だけ生えていないという状態だと、しっかりと上下の歯がかみ合わないことがあります。

歯茎に歯が当たって痛みが出るなどのデメリットも考えられますので、抜歯を検討する理由になります。

 

 

この様に、親知らずの抜歯を考える理由にも様々あります。

一般歯科の観点から抜歯という判断を下すケースでも、矯正医から見たら他の歯の状態が悪い場合、そちらを抜歯して親知らずを活かす治療を行うこともあります。

矯正治療を検討している人や興味のある方などは、一度診断だけでも聞きに来ていただくことをお勧めします。

総合的に判断して、抜歯するかどうかの参考にしていただけたらと思います。