2022/11/04
今回は、お子さんの学校での歯科検診で、矯正治療を勧められた場合についてのお話をしていきたいと思います。
学校の歯科検診は、地域の歯科医師会に所属している先生によって、お子さんの口腔内の状態を把握するために行われている検診の事です。
主な検査項目として「①細菌感染が原因の虫歯の有無」「②歯肉が炎症を起こしていないかどうか」「③乳歯から永久歯への生え変わり状況は適切かどうか」「④歯並びや噛み合わせの状態に異常はないかどうか」というような項目についてチェックをして、問題のあるお子さんにはその旨を伝えて治療を促すということになります。
歯科検診で矯正治療を行うべきと診断される場合は、見た目の問題だけではなく、咬合の悪さからくる頭痛や、顎関節炎など、様々な身体的トラブルを引き起こす可能性がある時です。不正咬合の種類にも叢生(デコボコ、乱ぐい歯)、上顎前突(出っ歯)、下顎前突(受け口、しゃくれ)、開咬や過蓋咬合など挙げ出したらきりがないですし、複数の症状が併発していることもあります。
軽度であれば治療を勧められることはありませんが、機能的に問題が起こりそうな場合などには治療を検討してみることを勧められることがあります。
また、早いうちに不正咬合を改善することによって、食事の際にしっかりと食べ物を噛み砕き、消化吸収の効率を良くする、綺麗な歯並びを手に入れることによってコンプレックスを取り除き、精神的な面でいい影響を与えるなどの効果も見込まれます。
お子さんによって矯正治療を始めるべきタイミングは異なりますし、歯科医師によって意見が分かれることもあります。絶対の正解を出すという事は難しいケースもありますので、複数の歯科医院に相談に行き、総合的に判断してみるのも有効ではないかと思います。
当院でもわからないことなどはしっかりと説明するように努めていますので、疑問に思うことなどあればいつでも相談に来ていただけたらと思います。