2024/08/07
今回は、「デジタル化に対応した食育の推進」というテーマについてお話していきたいと思います。
まずデジタル技術という観点から話を始めていこうと思うのですが、新型コロナウイルスの蔓延以降、非接触の必要性からデジタル技術の普及が急速に進んだように感じます。
従来、私たち歯科医師向けの学会やセミナーは対面式が多かったのですが、最近ではオンラインで視聴できるものが増えたり、患者さん自身もネットなどの情報を見て矯正治療の相談に来られる方が多くなっております。
皆さんの身の回りでもデジタル技術の普及を感じる点は何かしらあるのではないでしょうか。
このような時代背景から、「デジタル化に対応した食育の推進」として、農林水産省でもデジタル技術を利用して食育を普及させるため、オンライン料理教室やインターネットによるイベントの開催、動画配信など非接触型の食育の展開を行っています。
最新の食育活動の方法や知見を食育関係者間で情報共有したり、異業種間のマッチングによる新たな食育活動を創出するきっかけ作りや、個人レベルでも、いつでも手軽に使える食育アプリ等も提供し、より多くの方に食育について考えていただけるような機会を創出しようと頑張っています。
また、新型コロナウイルスの蔓延や円安・物価高の進行など、今までとは異なる「新たな日常」での生活水準の向上を目指して、自宅で料理や食事をし、食生活を見つめなおす機会を増やせるような活動もしております。
その結果として、栄養バランスや食文化、食品ロスなど食に関する意識を高めるような食育レベルの向上に貢献できれば社会に良い循環をもたらせるのではないかと思います。
食育の観点は、矯正治療の大元にある、「生涯健康な歯でおいしい食事をできるように」という想いでつながっています。
今回は農林水産省の取り組みなどを少しご紹介しましたが、興味ある方はガイドブックも出ているので見てみてください。
https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/hyoji/220415.html
また、少し観点は違う話になりますが、矯正歯科の治療についても、近年デジタル技術の普及はとても進んでいます。
私達も良いと思うものはしっかりと取り入れて治療の精度に反映していきたいと思うと同時に、必要な情報の取捨選択の技術はより一層必要な時代になってきているのかなと感じています。
これは日常生活においても当てはまり、フェイクニュースなどに惑わされずにより良い情報をしっかりと選択して取り入れる技術が今後要求されるのではないかと思います。
ネットの情報だけを鵜吞みにするのではなく、身近な親族や友達などに相談し、しっかりと考えるという機会を増やすことも大切なことかと思います。
私達も患者さんからの疑問や質問などはしっかりと理解していただけるまで説明するようにはしていますので、何か気になることがある場合はいつでも相談してください。