2015/05/19
今回はご自身で出来る歯並びの自己チェックについてご紹介したいと思います。
以前「正しい歯並び」のポイントを書いたことがありますが、
正面からの歯並び自己診断のポイントを少しご紹介できればと思います。
本来 矯正治療専門医院では、上下左右様々な角度から、
また骨の状態など見えない部分も含めて診断していくので、
あくまで参考の一つとして捉えていただければと思います。
また、出っ歯や受け口と誰でも見ただけでわかる症状であっても、
見た目以外の部分に不正咬合の原因があることが多々ありますので、
気になることがある場合は、自己判断のみに頼らず
矯正専門医院へ相談に行かれることをお勧めいたします。
① 正中線(せいちゅうせん)
正面からのチェック一つ目は、正中線というものです。
一番前の歯二本の間の部分を正中といいます。
この正中は上の歯と下の歯それぞれありますので、
上下の正中が大きくずれていないかどうかというのを
自分でチェックすることが出来ます。
正中線が上下で大きくずれている場合は
上あご、あるいは下あごが左右方向にずれている可能性があります。
注)人の体は完全に左右対称な個所はありません。
お顔を鏡で半分写した時に本来の自分の顔と異なる様に
歯の大きさも同様なことが言えます。
例えば同じ前歯であっても右と左とでは、
若干の大きさの差があります。
その大きさや形の差によって咬み合わせは良くても
物理的に上下の正中線が完全に一致しないケースがあってもおかしくありません。
しかし上下の正中線が前述とは違いかなり大きくずれていると
治療対象の可能性がありますが、あくまでも完全に一致していなくはいけないと
いうことではありません。
② 叢生(そうせい・デコボコ)
叢生も正中線と同じく一目で正面からわかるものです。
叢生とは簡単に言うと凸凹のことですが、
八重歯のように飛び出しているという場合もあれば、
捻転(ねんてん)といってねじれているものを見つけることもできます。
子供の歯列を確認する場合は、その後の成長を予測しての
矯正治療開始のタイミングを見ることが必要になってきます。
③ 頤(おとがい)
あまり聞きなれないかもしれませんが、
顎の先端部分のことを頤(おとがい)といいます。
頤自体が左右どちらかにずれているというのを確認することが出来ます。
④ 歯の本数
次にご自身でチェックできるのが歯の本数です。
基本的に永久歯の場合は左右上下それぞれ7本ずつの合計28本あります。
親知らずを含めると32本になります。
欠損歯というのを小学校の歯科検診で耳にすることもあるかもしれませんが、
欠損というのは生まれつき足りない歯を指します。
① の正中線とありますが、中には前歯が一本欠損で、
正中線が揃っていないのが正常という場合もあります。
いかがでしたでしょうか。
受け口や出っ歯などすぐにわかるものだけでなく、
少し意識してみるだけでチェックポイントが
いくつかあることがお分かりいただけたかと思います。
また、子供の歯並びを確認する際にも参考になると思いますが、
乳歯なのか、永久歯なのかによっても少し変わってくる部分があります。
少しでも気になることがある場合は矯正治療専門医に
ぜひ相談してみていただければと思います。