2016/12/13
通常成人の場合、歯は上顎14本、下顎14本の合計28本あります。
左右で見ると7本ずつにわかれ、
これに親知らずを入れると32本という数え方になります。
歯科では各歯に番号がついていて、
例えば犬歯は「3番」という前から数えた順番で呼びます。
一番前から前歯=1番、切歯=2番、犬歯=3番、
第一小臼歯=4番、第二小臼歯=5番、第一大臼歯=6番、
第二大臼歯=7番という名前もついています。
実は人によって本来あるはずの28本足りない場合(欠損歯)、
あるいは逆に本来必要ない歯がある場合(過剰歯)があります。
今回は、そんな欠損歯と過剰歯に関して情報お伝えできればと思います。
■欠損歯(けっそんし)
欠損歯は色々な原因があり、生まれつきのこともありますし、
虫歯(齲蝕)などで歯を抜く必要が出てきてしまった場合などがあります。
顎が小さく、少ない歯でキッチリと並んでいる場合は良いのですが、
隣の歯が本来あるはずの部分のスペースに倒れこんでしまったり、
不正咬合の原因になってしまうこともあります。
もちろん虫歯などによる抜歯後も、スペースを放っておくと、
そのスペースに隣接歯は倒れ込んできてしまいます。
この欠損歯によるスペースは、矯正治療で治すことが出来ます。
アプローチとしてはブリッジやインプラント、
入れ歯などで治療することもできますが、
人工物なので数年ごとに新しいものを作り直す必要が出てきます。
矯正治療であれば、治療後の保定期間などもしっかりと行ったうえで
長く維持することが出来ます。
■過剰歯(かじょうし)
過剰歯は埋まっていることが多く、
埋まっている場合過剰埋伏歯と言います。
過剰埋伏歯は基本的に痛みを伴うこともなく、
本人が気付いていないで歯科医院で検査して
初めて認識するケースがほとんどです。
そのまま一生生えてこないこともあり、
痛みがないということだけ考えると問題なさそうですが、
この過剰埋伏歯が外に出ようとした場合、
歯根吸収や不正咬合の原因となることもあります。
過剰埋伏歯があり、他の生えている永久歯に悪影響がある場合は
抜歯することになります。
意外に知られていない欠損歯と過剰歯についてですが、
検査することで本来の歯並びへの影響を発見することが出来ます。
今後の噛み合せを含めた歯並びを確認する
一つの目安となる場合もありますので、
歯科医院で欠損歯や過剰歯が認められた場合は、
その後の歯並びへの影響まで考えてみていただければと思います。