2017/01/20
今回は、結婚式を前に裏側矯正を選択する患者さんが
増えてきている理由について書いていこうと思います。
結婚式前に治療をするにあたり、
これまでの表側矯正ではなく、
裏側矯正(舌側矯正、リンガル)を選ぶ方が
増えてきているのには理由があります。
それは結婚式当日も治療を続けられるという点です。
裏側矯正の最大のメリットは、
あらためて書くまでもなく表側から矯正器具が見えないという点です。
そのため、結婚式当日にブラケットがついていても全く外から見えません。
これまで結婚式前に矯正治療をするとなると、
それなりの期間を考えて治療しなくてはなりませんでした。
それぞれの不正咬合の状態にもよりますが、
少なくとも1、2年前から治療開始する必要がありました。
結婚式当日までに治療が間に合わなかった場合、
一旦ブラケット(矯正装置)を外して、
結婚式が終わってから再度装置をつけるということで対応していました。
それに対して裏側矯正は全く見えないために、
残されている時間分歯を移動させて結婚式に臨むことが出来ます。
では例えば半年前に治療開始した場合はどうでしょうか。
実は矯正治療の動的治療期間(歯を動かしている期間のこと)においては、
前半のレベリングという期間が最も「動いている体感」があります。
叢生(デコボコ、乱ぐい歯、八重歯)など、
パッと見て歯並びが悪いとわかる部分は、
このレベリングという段階である程度改善されてきます。
重度の不正咬合、例えば上顎前突(出っ歯)や
下顎前突(受け口、反対咬合)のような場合は患者さんの状態次第ですが、
ある程度のデコボコは半年あれば大体綺麗になってきます。
最近は結婚式だけでなく、
就職活動前に矯正治療を受けられる方も増えてきています。
大切な日でも治療を止める必要のない裏側矯正は、
そういった方々の強い味方といえると思います。
ただ、上に書いたように、不正咬合の状態によって
進められる段階が変わってきます。
しっかりと検査、相談をしたうえで、
最適な治療を受けて頂ければと思います。