2019/07/31
矯正治療はそれなりの期間が必要ということは
多くの方が認識していることかと思います。
以前もご紹介しましたが、
矯正治療は実際に歯を動かして綺麗に並べる「動的治療期間」と
後戻りを防ぐための「保定装置期間」があります。
■動的治療期間の通院
動的治療期間の通院間隔は、約3~8週間と不正咬合の度合いや
患者さんの年齢・成長段階、治療の進み具合、
場合によっては装置の種類によって変わってきます。
特に治療開始の際には初めてお口の中にブラケット(矯正装置)や
ワイヤーが装着されるので、
違和感や痛みの確認などを行うために
早めにチェックする方が良いでしょう。
ご来院頂いた際には、都度治療の進み具合に合わせて
ワイヤーの交換や装置を調整していきます。
お子さんの矯正治療においては、
不正咬合の原因になりやすい舌癖の改善、
お口周りの筋肉トレーニングなども行うことがあります。
■保定装置期間の通院
動的治療期間ほど頻繁に通う必要はありませんが、
数か月に一度、矯正装置を外した後も定期的なメンテナンスが必要です。
上にも書きましたが、理想の歯並びを安定させ、
後戻りを防ぐためにリテーナーと呼ばれる主に取り外し式の保定装置を使用します。
このリテーナーのチェック、
後戻りが起きていないかのチェックを行うのが保定装置期間中の通院です。
またどちらの期間においても、専門のスタッフが
歯ブラシ指導など虫歯を防ぐためにケアします。
特に動的治療期間中は、ブラケットが歯についている為、
しっかりとした歯磨きを身に着け、虫歯にならないようにすることが大切です。
このように定期的に来院頂く中で装置の調整や
治療経過を確認していくわけですが、
単純に〇〇週間に1度通院しなくてはいけないと断言できないのが現状です。
というのは、患者さんによって歯の動きや子供においては顎の発育がその時々で違ってくるためです。
歯にブラケットとワイヤーをつけて、
弱い力を加えることで歯が移動していきますが、
歯を支える骨の状態や、不正咬合の原因となる舌癖が改善されているか、
患者さんの成長の度合いなど数えきれないほどの要因が影響してきます。
それらを総合的に考えて通院間隔も調整していきます。
その状態確認と治療の調整を続けることが、
始めに予測する治療期間内に綺麗な歯並びにすることにつながってきます。
また、何より通院を続けていく中で、患者さん、歯科矯正医、
そして衛生士などのスタッフとコミュニケーションがより密に取れるようになります。
治療期間中に起きるさまざまな疑問や不安を解決することも、
矯正治療においてはとても大切な要素になると思っています。