無歯症・欠損歯について:「ひらの矯正歯科」ブログ

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無歯症・欠損歯について

今回は、無歯症(むししょう)という症状についてお話していきたいと思います。

無歯症とは、その字の通りですが一部の歯が生えてこない状態のことを指しています。乳歯、永久歯両方に起こりえるのですが、発生機序は所説ありますがまだはっきりとした原因はわかっていません。ではこの無歯症についてもう少し詳しく説明していきます。

無歯症になりやすい歯としては、側切歯(一番前に歯から2番目の歯)や第一小臼歯(前から4本目の歯)、第三大臼歯(前から8番目の歯、親知らず)と言われています。第一大臼歯は乳歯の歯根も比較的しっかりしているので、乳歯が抜けずにそのまま残っているという人も中にはいますが、それ以外の部位については歯が生えていない状態になっていることが多いです。

では次に、無歯症のデメリットについてお話していきます。

イメージしやすいデメリットとしては、歯が抜けているのですきっ歯になってしまうということです。見た目や食べ物が隙間に挟まりやすいなどの影響が出てしまいます。

機能的なデメリットとしては、歯の本数が少ないことによって他の歯に掛かる力が増えてしまい、歯の破折などのリスクが高くなってしまいます。また、隙間が空いている状態だとその隙間に歯が倒れ込んでしまい、歯並びが悪くなってしまうこともあります。虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまいますので、放置せずに治療の相談に来ていただくことをお勧めします。

無歯症の治療方法はいろいろと考えられます。ブリッジや入れ歯のような補綴処置、インプラントを埋入する外科的処置、矯正治療による処置など患者さんの症状やご希望によって選択することになります。

当院でも相談に来られる方はしばしばいらっしゃって、診査・診断を行うと歯列の乱れや不正咬合を併発している方が多いように感じます。そのため、そういった方には全体的な歯列のバランス、噛み合わせを改善するための矯正治療を案内するようにしています。ご自身の今ある歯でしっかりと噛むバランスを整えてあげることは、健康な歯を残すためにも非常に効果的な治療になるかと思います。また、稀なケースではありますが、無歯症で先天的に6歯以上欠損している場合は保険適用で矯正治療を行うことが可能なため、思い当たる方は一度相談してみることをお勧めします。

無歯症と聞いてピンとくる方とそうでない方は、はっきりと分かれるのではないかと思います。小中学校の歯科検診などで指摘されるケースが多いかと思いますが、ご自身やお子さんで思い当たることがあるなという方は一度しっかりとした検査をお勧めします。レントゲンやCTなどで今の状態をしっかりと把握したうえで、治療の要・不要をお伝えするようにしていますので、気になることと併せていろいろと質問していただけたらと思います。