2020/09/22
皆さんは食事の際にどれだけ健康のことを考えて食べてますでしょうか?
多くの方が、早食いは良くない、食べ過ぎは良くない、ということをご存知かと思いますが、健康に食事するためのポイントや、しっかりと噛まないことのリスクについてあまり知らないかもしれません。
今日は、しっかりと食事をとる際のポイントと、そこから考える健康について話していきたいと思います。
■しっかりとした食事を摂る際のポイント
これは解説するまでもないことですが、「早食い」や「ながら食い」はしないようにしましょう。
よく噛むことは脳への刺激になり、満腹中枢が刺激され、ヒスタミンなどが分泌されます。これにより食べ過ぎを防止することにつながります。
出来れば一口あたり30回は噛むようにしたいものです。
寝る前2時間以内に食べ物を食べることは注意しましょう。
夜はエネルギー代謝が落ちますので、内臓脂肪がつきやすくなってしまいます。
いわゆるメタボにつながってしまいます。
炭水化物と違い、野菜などの食物繊維を先に食べることは、コレステロールの吸収を抑えることに繋がり、血糖値がすぐに上昇してしまうのを防いでくれます。
他にもポイントはありますが、こういった食べるときの習慣を身に着けていきたいのですが、なかなか現代人はよく噛む時間を確保できなかったりしてしまいます。
また超高齢化社会においては、8020運動達成できず、歯が抜けてしまうことでしっかりと噛めないということも起きてきてしまいます。
このことをオーラルフレイルと言います。オーラルフレイルとは、口腔機能が低下し、食べることに関して障がいが生じてしまうことを指す言葉で、最終的に心身の機能が低下してしまうリスクもはらんでいます。
例えば、歯が無くなってしまった状態の栄養吸収低下、基礎代謝の低下もそれにあたります。
逆にこのオーラルフレイルの概念から、食べる機能を維持し、口の中の健康を保つことは、実は認知症予防だけでなく、転倒リスクを減らすことにもつながることが分かってきています。上に書いた歯が抜けてしまった箇所に入れ歯やインプラントを入れる処置をするだけで、数値が向上することも分かり、最終的に生存率が高いというデータまで出ています。
人は日々の習慣の中で生活しています。
頭では口の中の健康も大切、食事をしっかりとゆっくりとバランスよく摂ることの大切さも知っています。
しかし、日々の忙しさから、それを忘れてしまうものです。
今日は矯正治療と少し違う観点から、少しでも口の中の健康と、毎日の食生活に意識を向けて頂けたらと思い書きました。
そもそも歯が抜けてしまってインプラントなどの治療を必要としないように、
日々のブラッシングなどもしっかりとしていきたいものですね。
2020/09/14
歯並びの状態は人それぞれ違い、不正咬合の種類も様々あります。
また、その原因も患者さんによって違い、矯正治療のアプローチも変わってきます。
そこで矯正治療における最も重要なステップの一つに、
治療開始前の検査と診断があります。
一人ひとり状況が違う状態を正確に把握することで初めて、
患者さん一人一人に合った診断と治療計画を立てられるからです。
その検査の中でも特に矯正治療で重要なのが、セファロ(セファログラム)と呼ばれる検査機器です。
これは、頭部のX線写真を撮るためのもので、頭部X線規格写真とも呼びます。
今日はそのセファロについてご紹介したいと思います。
■セファロ(頭部X線規格写真)とは
文字通り頭部を撮影するためのレントゲンですが、
顔面、頭部のレントゲン写真を正面と側面から撮ります。
矯正治療開始前の段階では、肉眼で確認することが出来ない歯根の状態、
歯槽骨、顎の骨の状態や埋伏歯の有無なども把握することが出来るため、
正確な診断に不可欠な情報となります。
■セファロは同じ規格で治療経過も確認できる
このセファロは、治療前だけでなく、矯正治療の途中の状態確認、
治療終了後の状態確認にも重要な役割を担っています。
同じ規格(同じ位置、被写体との距離)で撮影することで、歯の動きや傾きの変化、骨の動きなどを把握できるようになります。
■プロフィログラム
プロフィログラムとは、このセファロで撮影した写真を基に、
前歯の切端(先端のこと)や顎の先端、
大臼歯の位置など主要な計測点を結んだ図を指します。
上に書いた通り、時間が経過してから撮影したものからプロフィログラムを同じように作成し、重ねることでより正確に経過が分かってきます。
他にも通常の顔面写真等、矯正治療においては検査をいくつか行いますが、
一つ一つが重要なものです。
それは始めに書いた通り、一人一人の患者さんの状況が違うからです。
また、肉眼で見えない部分が矯正治療においてはとても大きな要素となるため、
こういった専門の検査がとても大切になってくるのです。
2020/08/18
今年は、かなりの猛暑です。
診療中も換気優先のため窓を全開にして診療を行っております。
エアコンを19°設定にしていますが、それでも暑く患者様には
ご不便をおかけしてしまっておりますが、コロナウイルス対策を優先しておりますため
しばしお許し下さい。
さて当院8月16日(日)~21日(金)まで夏季休診とさせて頂いております。
※ご不便をお掛け致しますが何卒宜しくお願い致します。
緊急な場合、横浜市歯科保健医療センター(休日急患診療所):045-201-7737まで
ご連絡をお願い致します。
(こちらでは応急処置のみとなりますので8/22以降に当院にて通常処置を致します。)
先日、私の誕生日だったためスタッフより頂き物をしました。
なんとお肉の詰め合わせセットでした!
今年は、stay homeのため家族でおいしく頂きました。
スタッフの皆さんありがとう!
歯科医院は、常に感染対策を徹底しております。
当院でも以前より患者様が一人終わるごとに診療ユニット(診察台)を消毒。
可能な限り使い捨てのディスポーザブルのものを使用。使い捨て出来ないものは、高圧蒸気滅菌器、ガス滅菌器、薬剤消毒を
ドクター、スタッフ皆で徹底しております。
特に今年は世の中では、コロナウイルスが流行しスタッフの緊張が高まる中、私の誕生日まで気にかけてもらいスタッフには感謝です。
22日(土)から夏季休診明けの診療が始まります。
十分に充電をしてしっかりと頑張ってまいります。
宜しくお願い致します。
ひらの矯正歯科 院長 平野 正芳
2020/07/10
すべての生き物に寿命があるように、実は歯にも寿命があることをご存知でしょうか?
平成11年に厚生労働省が歯科疾患実態調査報告でそれぞれの歯の平均寿命が出ています。
歯の平均寿命が最も長いのが、男性だと下顎の犬歯で66.7年、
女性で右下犬歯の66.2年となっています。
逆に最も歯の寿命が短いのが、男女とも下顎左の第二大臼歯で、
男性で50年、女性で49.4年となっています。
https://www.mhlw.go.jp/topics/0105/tp0524-1-10.html
参考:厚生労働省
この表を見てみると分かりますが、奥に行けば行くほど
歯の平均寿命が短くなっていきます。
歯を失う原因としては、歯周病が56%、虫歯(う蝕)30%となっていて、
9割近くをこの二つが締めています。
奥に行けば行くほど歯の寿命が短くなることと、歯が抜ける原因を比べてみると、
やはり日々のメンテナンスが大きく影響することがハッキリとわかってきます。
これまで矯正治療において、歯並びが改善することが日々の磨き残しを減らし、
口の中を健康に維持することにつながってきますということを書いてきましたが、
数字で見てみるとその重要性が再認識できます。
ただ、実は介護の世界では、虫歯や歯周病のリスクにプラスして、
噛み合わせの改善を最近では重要視しているようです。
歯の抜ける原因としては虫歯と歯周病が最も大きいのですが、
噛み合わせが悪い状態で、大きな負担をかけることで歯が抜けることも往々にしてあります。
前回歯が抜けてしまうことで認知症につながてしまうということも少し書きましたが、
噛み合わせが悪いことで脳への刺激が少なくなってしまったり、
歯が抜けることで咀嚼機能が低下し、
結果的に認知症につながってしまうということもあるようです。
歯の平均寿命を見てみると、長くて66年、短くて50年。
永久歯になってからの年数になりますので、
平均何歳になるまで歯が残っているのかが分かるかと思います。
歯並びを改善することは、歯磨きがしっかりと出来るようになること、
そして噛み合わせを正常にすることで、平均寿命を延ばし、
健康な生活を続けるためにも大切なことなのです。
2020/07/01
いよいよ緊急事態宣言が解除されましたが、
まだままコロナがなくなったわけではなく、
ひらの矯正歯科としても感染症対策に関して徹底して取り組み、
安心して治療を提供できるようにと思っております。
さて、今回のコロナウイルス感染症において、
歯科医院はリスクが高いので危険だということが言われているようです。
色々調べてみると、その理由として、患者さんとの距離が近く、
人との接触頻度が高いということからでした。
また、歯医者さんは歯を削る際に、唾液や削った歯の細かいかけらなどが飛び散る為、
感染しやすいという意見もあるようです。
歯科医院は確かに患者さんとの距離は近く、
ほぼ毎日患者さんを受け入れているので、心配される方がいるのは理解できます。
矯正歯科に関しては、歯を削ることはないので、3つ目のリスクはあまり関係ありませんが、本当に患者さんとの距離が近く、毎日患者さんと接しているだけで感染リスクが高いかというと実はそうでもありません。
それは、逆に上記の環境があるからこそ、
感染対策を普段から通常の店舗さん以上に徹底して行っているということがあるからです。
日本矯正歯科学会としてもガイドラインを発表していますが、
歯科医師だけでなくスタッフのマスクの正しい着用から
目の保護まで色々な対策を準備しています。
参考:http://www.jos.gr.jp/news/2020/0413_12.html
また対患者さんに対しては、検温の徹底、
患者さんの定期通院の期間延長、入室制限、除菌効果のある空気清浄機による空間除菌を続けることはもちろん、今回のコロナにおいては、待合室の空気循環など、さまざまな対策を行っています。
もともと、ひらの矯正歯科では感染対策としてホームページにも対策を公開していますが、今回は単に歯科医院だから感染リスクが高いということではなく、
対策をしっかりしているかどうかという視点で情報を確認していただければと思って書きました。
100%安全ということは今どこの業界においても言い切れないところはありますが、
偏った情報で無駄に不安になることのないようにと思います。
現在のところ日本において歯科医院から患者さんにコロナウイルスが感染したケースは、
1件もないとの報告が日本歯科医師会からも出ています。