ひらの矯正歯科|横浜市の矯正歯科 ブログ

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歯科技工士記念日

今回は、歯科に関する記念日として制定されている、歯科技工士記念日について紹介していきたいと思います。

 

歯科技工士記念日とは、2005年(平成17年)に日本歯科技工士会が制定した記念日で、歯科技工士という専門職の重要性を社会に広く伝え、その貢献を讃える日とされています。9月24日という日付は、1955年(昭和30年)に日本歯科技工士会が発足したことに由来しており、それ以降多くの歯科技工士が日々の歯科診療をサポートしてくださっています。

 

では歯科技工士は普段どの様な役割を担っているのでしょうか。

歯科技工士は、歯科医師からの指示書に基づいて、入れ歯や差し歯などの歯科技工物の製作・加工を行う仕事です。私たちの様に歯列矯正治療を専門で行っている歯科医院でも、日々の診療で使用するものを作成していただいています。ではその一例をご紹介します。

 

 

・矯正模型

 

矯正治療をすでに行っている方は見たかもしれませんが、患者さんの口腔内の状態を再現した白い石膏の模型を作成していただいています。この模型を基に治療計画の立案やブラケットと呼ばれる矯正装置の装着位置などを決定していくのでとても重要な模型です。最近ではデジタル上で模型を作成するサービスなどもあり、様々なサービスが展開されています。

 

・拡大装置

 

日本人は歯列の横幅が狭い、狭窄歯列の方が多い傾向にあります。治療方針などにもよりますが、成長がまだ見込まれるお子さんなどで急速拡大装置やクワッドヘリックスと言われる装置を使用することがあります。これは模型を患者さんの模型を作成して、その模型上で装置を設計するので歯科技工士さんに依頼することが多いかと思います。

 

・リテーナー

 

動的矯正治療終了後に、後戻りを防ぐために使用する装置です。歯の裏に直接ワイヤーを接着するものなどは歯科医院内で処置することが多いですが、取り外しが出来るタイプのリテーナーは作成依頼を出すことが多くあります。先ほどの拡大装置と同様に、模型上でフィットしているかを確認しながら作成するため、とても手間暇がかかっています。

 

 

この様に、歯科技工物に関して例を挙げだすとキリがないですが、よく見かける技工物の一例を紹介してみました。実際に治療に携わっているのは私たち歯科医院の歯科医師や歯科衛生士ですが、歯科技工士さんという裏方のお仕事をしていただいている方に支えられて日々の診療が成り立っています。患者さん一人一人のために作成して貰っている歯科技工物なので、感謝の気持ちを込めて大切に使っていきましょう。

スリーインサイザーとは

今回は、「スリーインサイザー」についてお話していきたいと思います。

 

スリーインサイザーという言葉をご存知ですか?あまり聞きなじみのない言葉かもしれませんので、まずは言葉の説明から始めていきたいと思います。

 

 

永久歯が生え揃うと、上あごと下あごそれぞれ16本ずつ=前歯(4本)、犬歯(2本)、小臼歯(4本)、大臼歯(6本:親知らず含む)で上下合計32本の歯が生えてきます。

 

しかし、何らかの原因でこの歯の本数が初めから少ないという人もおり、この産まれつき歯が少ないことを先天性欠如(先天性欠損)といいます。この先天性欠如は、歯胚(しはい)という歯の元になるものが何らかの原因で欠如することで起こり、側切歯(前から2番目の歯)や第二小臼歯(前から5番目の歯)に起こりやすいと言われています。

 

 

では話を本題に戻して、スリーインサイザーとは下顎の前歯が先天性欠如で1本欠損して、本来4本ある前歯が3本しかない状態のことを指しています。欠如といっても、歯のスペースがぽっかり空いているわけではないので、歯科検診などで自分以外の人から指摘されて初めて知るというケースも少なくないです。

 

スリーインサイザーだから必ずしもすぐに治療しないといけないというわけではなく、上下の噛み合わせなどに問題が無いのであればそのまま様子を見るという事もあります。しかし、上下の歯の本数が異なって生えているため、多くの場合は歯の前後的な噛み合わせなど何かしらの不正咬合を有しているケースが多いように思います。

 

スリーインサイザーの治療は少し難しく、詳細な診査・診断を行い、治療計画を立てた上で患者さんと相談させていただいております。上顎の前歯が4本に対して下顎の前歯が3本のため、正中線(顔の真ん中の縦のライン)を合わせることができず、いずれかの歯を抜歯することがあります。ただ無理に正中線を合わせると問題が生じやすいので、多くの場合噛み合わせや他の歯のバランスを考慮した治療計画を立案することになります。

 

また、インプラント治療と併用するなど他科との連携を行うこともありますので、私たちもかなり慎重に検討した上での治療となります。

 

難しく書いてきましたが、スリーインサイザーに困って治療に来たという人より、他の不正咬合で治療の相談に来てみたらスリーインサイザーだったという人も多く居られます。

 

 

意識して歯の本数を数えてみないとなかなかご自身で気が付くことも難しいと思いますので、歯科検診など何かチェックのきっかけを作ってみるのは如何でしょうか。もちろんご自身でチェックしてみて、何か気になることが出来た場合にもいつでも相談に来ていただけたらと思います。

舌小帯短縮症とは

今回は、舌小帯(ぜつしょうたい)短縮症というテーマでお話していきたいと思います。

 

舌小帯とは、舌の下から下顎前歯部下部の舌側粘膜にかけて繋がっているひだ状のものです。新生児の時の舌小帯は、太短く舌尖近くに付着することが多いのですが、成長に伴い退縮していくため、大人になると舌先から離れた部分に退縮していくことが一般的です。

 

 

では次に、舌小帯短縮症とはどの様な症状なのかについて説明していきます。

 

舌小帯短縮症とは、舌小帯が短い、もしくは舌先から下顎前歯部下部の舌側粘膜までくっ付いている状態のことを指しています。生まれつき舌小帯が短いケースが多いですが、まれに舌の手術後に後天的に舌小帯短縮症になってしまうケースもあります。

 

ではこの舌小帯短縮症だとどの様なデメリットがあるかを説明していきます。

 

・発音障害

 

舌小帯短縮症の患者さんで、多くの方が悩みに感じているのが発音障害です。もちろん個人差はありますが、舌先の動きが制限されているため、舌を口蓋に接触させて発音する「サ行、タ行、ラ行」が苦手と言われています。また、英語では「R」の発音がしにくいと言われることもあります。

 

・不正咬合

 

舌小帯の付着位置によっては不正咬合を引き起こすことも考えられます。舌小帯が下顎前歯の根元付近まで付着していると、正中離開(歯と歯の間にスペースが開いてしまうこと)になることがあります。

 

・哺乳障害

 

乳児の健診時に指摘されることもあるかもしれませんが、舌小帯短縮症だと乳児がうまく舌を使えず、哺乳量が少なくなってしまいます。また、舌ではなく歯茎で挟むようにして吸う癖がつくため、お母さんの乳首の痛みに繋がってしまうこともあります。

 

 

ではこの舌小帯短縮症の治療法についても紹介していきます。

 

軽度の場合はMFT(筋機能療法)によって下の可動域を広げて、症状の改善を図ることもあります。「あいうべ体操」などが一般的なMFTになりますが、歯科医師の指示の下で行うようにしてください。

 

中等度以上の場合は舌小帯切離術及び舌小帯切除術という舌小帯を切る処置を行うことが多いです。

 

ここまでで舌小帯短縮症についてある程度理解していただけたのではないかと思います。絶対に治療しないといけないというわけではありませんが、発音や不正咬合などコンプレックスに感じてしまう方も少なくないため、お悩みの方で思い当たる節があるなという方は相談だけでもお気軽にお越しいただけたらと思います。

笑顔によるメリットとは

回は、笑顔によるメリットというテーマでお話していきたいと思います。

 

早速ですが、皆さんは普段思いっきり笑えていますか?仲間との談笑や家族とのコミュニケーション、面白いテレビ番組などそれぞれよく笑顔になるシチュエーションがあると思います。

しかし、私たち矯正歯科医院に相談に来られる方のお話を聞いていると、歯並びが気になって人前で思いっきり笑えないという悩みを持っている方も居られます。ではここで今回のテーマでもある笑顔によるメリットについて紹介していきます。

 

・周りが良く見える

 

人は緊張すると視野が狭くなると言われています。笑顔はこの緊張を和らげて気分を高揚させる効果があるため、自分以外の周りに目が届きやすくなります。結果として洞察力や新しいアイデアを出すための発想力を高めるということに繋がりやすいです。

 

・人間関係の構築

 

笑顔は相手のことを信頼していますというサインの効果があり、関係性を構築する上でとても大切なことです。

初めて行ったお店で店員さんが笑顔で対応してくれて気持ちよく過ごせたという経験をしたことがあると思います。

また、赤ちゃんが笑っているのを見て、自然と微笑んでしまうという経験をした方もいらっしゃるかもしれません。

笑顔は相手に伝わり、お互いの関係性を高めるという事を人間は本能的に理解しているのです。

 

・健康への影響

 

笑顔になると副交感神経が優位になり、安心感・安らぎを感じられると言われています。

また、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は腫瘍やウイルスの拒絶に必要な細胞ですが、笑う事でこのNK細胞が活性化するという事が分かっています。

免疫力向上のためにも笑うという事はとても大切なことです。

 

・作業効率のUP

 

笑顔には気分を高揚させる効果があるため、職場の人と積極的にコミュニケーションを図ったり、新しいことへの挑戦の意欲が湧きやすくなります。

その結果、仕事に対する姿勢や仕事の効率化に繋がりやすくなると言われています。

 

 

この様に、笑顔になるという事は自他共にとてもいい影響があるという事はご理解いただけたのではないかと思います。

口元がコンプレックスで、人前で笑うことが苦手という方は一度矯正治療で素敵な笑顔を手に入れる検討をされてみてはいかがでしょうか。

現状をしっかりと確認して、出来る限りご希望に添えるような治療を提案させていただけたらと思います。

タバコによる歯の黄ばみについて

今回は、タバコを吸った時の歯の黄ばみについてお話していきたいと思います。

 

タバコを吸うと歯が黄色くなるという認識がある方は多いのではないかと思いますが、なぜそうなるかという仕組みまで知っている人はそこまで多くないのではないでしょうか。

 

 

歯が黄ばむ原因

 

タバコに含まれる有害物質のなかで、タールという物質が歯の黄ばみの原因となります。通常歯の表面は、唾液に含まれるペクリルという成分によって守られていますが、ペクリルはタールと結びつきやすい性質を持っています。そのため、タールとペクリルが結びつくことによって歯の表面が黄ばんでしまいます。そしてこのタールは歯の表面に定着しやすいため、ブラッシング程度ではなかなか着色汚れは落ちないというのが現状です。

 

 

ここで問題になってくるのが、矯正治療を行っている方が喫煙をするとどうなるでしょうか。

最近では矯正治療を行う装置も増えており、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着して行う方法やマウスピース型の矯正装置を使用して治療する方法などもあります。

 

ブラケットとワイヤーで治療する場合

 

ブラケットと言われる矯正装置を歯の表面に接着剤で取り付けて治療を行っているため、ブラケットの下にある歯の表面は露呈していない状態です。そのため、タバコを吸って歯が黄ばんでしまうと、ブラケットが付いていないところは歯が黄色くなるのですが、ブラケットが付いている部分は元の歯の色のままになります。つまり、ブラケットを外した時に歯の色が斑に異なってしまうことになります。

 

マウスピース型矯正装置で治療する場合

 

マウスピース型矯正装置は取り外しができるのでブラケットの様な着色の心配がないのではないかと思う方もいるかもしれません。しかし、あまり知られていないかもしれませんが、マウスピース型矯正装置を使用する際、歯の表面に装置の引っ掛かりを作るためにアタッチメントというレジンの突起を取り付けることがほとんどです。そのため、マウスピース型矯正装置を外したとしても斑に着色してしまうリスクは変わりません。

 

 

ではどうしてもタバコを吸いたいときはどうすればいいのでしょうか。

 

電子タバコを使用する

 

電子タバコには歯の黄ばみの原因となるタールが含まれていないため、着色のリスクはありません。また、加熱式タバコにはタールが含まれていますが、量が少ないため通常のタバコを吸うよりリスクの軽減に繋がります。

 

ヤニ取りパイプを使用する

 

タバコのフィルター部分に取り付けるパイプで、口腔内に侵入する有害物質の量を軽減してくれます。ただ量は少なくなりますが無くなるわけではないので注意は必要です。

 

都度ブラッシングを行う

 

タールとペクリルが結びつくには半日以上の時間がかかると言われています。そのため、タバコを吸った際に都度ブラッシングを行うというのも黄ばみを抑えるための有効な方法となります。

 

言われなくても分かっていると言われてしまいそうですが、タバコは体にとって有害な物質を多く含んでいます。今回、どうしても吸いたい時の方法を書いてきましたが、禁煙に勝る方法はないという事はお伝えしておきたいと思います。これ以外でも何か気になることや相談したいことがあるという方はいつでもお気軽にお問い合わせください。