ひらの矯正歯科|横浜市の矯正歯科 ブログ

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顎関節症とは

矯正治療は美容というイメージが過去において一部でありましたが、
最近では歯列矯正治療の認知度も高くなり
単に見た目だけでなく、顎の位置、かみ合わせ全体をみた健康面を
気にされて矯正治療を希望される患者さんが増えてきました。
それと同時に顎関節症という言葉も様々なところで耳にするようになってきました。

そこで今日はそもそも顎関節症というのは
どういったものなのかについてお話ししていきたいと思います。

まず、なぜ咬み合わせと顎関節症が関係しているのかというと、
肩こり、頭痛などの原因の一つとしてかみ合わせが注目されてきたことがあります。
一見かみ合わせと頭痛などは関係ないように見えますが、
顎の筋肉のバランスなどが肩こりにつながり、
そこから頭痛につながる可能性など様々な
研究がされてきているのが現状です。

※顎関節症は、多因子疾患(多くの原因がからんで出現する疾患)
といわれていますので、咬み合わせのみの単独の理由で必ずしも顎関節症が
発症するわけではありません。
いわゆる「悪い咬み合わせ」=「顎関節症」ではありません。

顎関節症に関して興味深い報告があります。
顎と咬み合わせに関する学会、日本顎咬合学会という学会があり
約17,000名を対象にしたある調査では、
男性で14.9%、女性で17.3%の方が顎関節症と診断されたそうです。
顎関節症は、20代~40代に多いとされていますが、
近年では若年者にも増加しているといわれています。

今では虫歯、歯周病とともに歯科三大疾患に
並ぶのではないかというほど身近なものです。

顎関節症のメカニズムについてですが、まず顎の関節の仕組みですが、
頭蓋骨の顎の部分に下顎頭(下あごの骨)がはまっています。
そして頭蓋骨と顎の関節が食べ物を咬む際にゴリゴリ擦れない様に
頭蓋骨と下顎頭の間に関節円盤というクッションの役割を
果たす軟骨の様な物が存在します。
このクッションがずれてしまうと顎の開閉の際に
頭蓋骨と下顎頭が直接擦れてゴリゴリという音が
鳴ったり、痛みがでたりします。
それ以外にも症状の出方には様々なバリエーションがありますが
詳細に記載するともっと長文になりますので
今回は、割愛いたします。

顎関節症は、多因子疾患(多くの原因がからんで出現する疾患)
といわれており、精神的ストレス、生活習慣、もともとの顎の関節の弱さ、
ブラキシズム(歯ぎしりや食いしばり等)咬み合わせ等、
さまざまな要因によって出現するといわれています。
症状として口が開かない。顎の周囲の筋肉に痛みがある。
口を開けると顎の関節に音が鳴る。
等、その症状は多岐にわたります。

前述したように「咬み合わせのみ」=「顎関節症」ではありませんが、
咬み合わせも顎にとって重要な要素となります。

出っ歯や受け口などの不正咬合は審美的問題と同時に、
顎の機能に影響を及ぼしているケースも少なくありません。
矯正治療専門医院として多岐にわたり診断して良い治療を目指していきます。

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不正咬合のさまざまな種類 その2

前回のブログで不正咬合の内、審美的な不正咬合について書きました。

上顎前突(出っ歯)、
反対咬合(受け口)、
叢生(デコボコや八重歯など)、
正中離開など、
比較的見た目に関係する歯並びの状態についてご紹介しましたが、
今回は幼少期において見た目に気が付きにくい
不正咬合についてご紹介したいと思います。

1)交叉咬合(こうさこうごう)
交叉咬合は上下の歯列が左右にずれているものです。
本来あるべき位置より上顎が右にズレていたり、
下顎がずれていたり色々なパターンがあります。
左右=水平方向にずれているため、前歯で食べ物を咬みきることは出来ます。
しかし奥歯がしっかりと咬み合っていない為、
すりつぶすということがあまり出来ません。
正しい位置にある場合は、上下の一番前の2本の歯の間が
ほぼ一直線の線でつながります。
正中と呼びますが、鏡の前で「イー」とすれば直ぐにご自身でも判断出来ます。
※歯の大きさは左右で差があるため必ずしも
完全に一致しなくてはいけないということはありませんが、
5ミリ以上ずれが生じた場合、注意が必要です。

2)開口(かいこう)
文字通り口が開いている症状で、奥歯は咬めているのに
前歯が咬み合わないというものです。
これは前歯で物を咬み切るということが難しいタイプです。
また、前歯が開いているだけでなく、口自体が開いている状態が続くこともあります。
口が開きがちになると唾液の自浄効果が下がり、
虫歯になり易いというリスクもあります。
開咬に関しては、幼少期である場合、
前歯が噛んでいなくても単に「これから前歯が伸びてくる」と
思いがちの噛み合わせで親御様が気付きにくい咬み合わせの一つです。

3)過蓋咬合(かがいこうごう)
過蓋咬合は開口とは逆に咬み合わせが通常よりも深いタイプを指します。
上顎の前歯が下顎前歯に深くかぶさっていて、
中には下の歯が全く見えない状態まで咬みこんでいる場合もあります。
物を咬みきる際には下顎の前歯の先端と、
上顎前歯の歯茎部分を使うことになるため、
歯肉炎リスクにもつながってきます。

前回ご紹介した出っ歯や受け口なども食べ物を咬む機能に関して
難が生じる場合もありますが、
しっかりと食べ物を咀嚼する必要性を考えると
早めの矯正治療を考えていきたいものになります。

気になることがあれば横浜ひらの矯正歯科へ
お問い合わせいただければ幸いです。

ひらの矯正歯科

臨時診療のお知らせ~2015年3月~

3月に入りましたが、まだまだ寒い日が続きます。

そして花粉…..。

本日も天気が良いのはうれしいのですが、
スギ花粉の飛散量がすごいですね。
私は重度の花粉症なので
目と鼻のセンサーが敏感に反応しています(笑)

さて、3月21日(土)ですが、
この日は祝日となりますが、通常通り診療いたします。

もちろん急患対応もしっかりとさせて頂きますので、
お約束以外の患者さんも
矯正装置の不具合など緊急な場合、ご連絡下さい。

よろしくお願い致します。

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不正咬合のさまざまな種類 その1

前回は正しい歯並びのポイントをご紹介しましたが、
今回は、逆に不正咬合というものはどういったものかを
紹介していきたいと思います。

まず不正咬合には大きく分けて審美的な不正咬合と、
機能的な不正咬合の2種類があります。

※実際は、もっと多くの分類に分かれますが、
今回は、分かりやすく2つの分類でお話しします。

審美的というのは言葉の通りで、
「見た目」に関する不都合の出ている状態を指します。

機能的というのは、咬み合わせの機能自体に
不都合が出ている状態なので、
食事や発音など日常の生活に支障が出ていることが多々あります。

大人の患者さんの場合は
審美的な不正咬合を矯正治療したいと言う方
が比較的多い気がしますが、
子供の矯正の場合は、機能的不正咬合の治療を
希望される方が多いかも知れません。

今回ご紹介するのは、審美的不正咬合の種類です。
審美的といっても機能面で不都合が出てくる
審美的問題と機能的問題の両方の複合タイプの場合もあるので、
あくまで一つの参考になればと思います。

1)上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上顎前突はいわゆる「出っ歯」のことを指します。
極端に上の前歯が出ている状態で、多くの日本人に見受けられる症状です。
上の前歯が出ているだけでなく、上顎全体(骨格)が出ている場合もあります。

2)反対咬合(はんたいこうごう)
反対咬合は上顎前突の反対です。
つまり下顎が前に出ている状態です。
「受け口」とも言います。あと表現は悪いのですが「しゃくれ」と呼ぶ方もいます。
上の前歯が舌側、内側に倒れているという「歯だけの反対咬合」
下顎自体(骨格)が前に出ているという「骨格性の反対咬合」もあります。
機能的にも問題があり、発音の障害などにつながります。

3)叢生(そうせい)
叢生はデコボコのことを指します。
乱ぐい歯や八重歯もこれに含まれます。
歯列にスペースがない場合に起こり易く、
歯が前後に並んでいて表から見えなくなってしまっている場合もあります。

4)正中離開(せいちゅうりかい)
正中離開はあまり知られていない単語かも知れません。
正中は一番前の2本の歯の間のラインを指します。
比較的子供の患者さんに多く、この2本の前歯に隙間が出来ている状態です。
いわゆる「すきっ歯」と呼ばれているタイプです。

それぞれの症状にはそれぞれの原因があります。
同じ受け口、出っ歯でもそれぞれ患者さんにより治療方針も変わってきます。
患者さんそれぞれの状態を正確に判断したうえで矯正治療をご提供していければと
思います。

また次の機会に開口、交叉咬合、過蓋咬合などの
機能的不正咬合について書いてみたいと思います。

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Dr.Mclaughlin 矯正セミナーに参加してきました。

先日の2月15日、16日と休診日を頂き
Dr.McLaughlin先生の講演会に参加してきました。
場所は、新宿都庁のすぐ近くの会場でした。

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McLaughlin先生は、南カリフォルニア大学の矯正科の臨床教授であり、
かつセントルイス大学の矯正科の准教授をされており
アメリカだけでなく世界的にも有名な矯正治療専門医です。

今回は、「ClassⅢと非対称治療におけるインターアーチ矯正治療メカニクス」
というテーマのもとにご講演されました。

今回、参加した矯正歯科医は160名です。
会場は、もちろん満席でした。

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2月15日~16日と2日間に渡り朝9時から夕方5時まで長時間に渡り、
みっちりと講演をして頂きました。

拝聴致しました私たちも、その内容を全て吸収するのに
聞き漏らしのないよう集中力のパワーを使いましたが、
McLaughlin先生は、もっとパワーを使っていたのは間違いありません。

講演の内容を簡単に要約しますと、
受け口や歯列の非対称のある方への矯正治療のアプローチ方法です。
しっかり診断時に数値化をしたり、治療の過程をシンプルかつ確実にしたり
より正確に、そしてより精度が高い治療を目標とされておりました。

多くの症例もご教示頂き、とても得るものが大きく、
有意義な時間を過ごすことが出来ました。

このように世界的に有名な先生が日本へ来られることは、多々あります。
こういった機会を逃さず、今の自分に満足せずに常に知識や技術の更新、
レベルアップを図っていきます。
井の中の蛙大海を知らずにならない様、スタッフ一同、頑張ってまいります。

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