2014/12/24
今回は歯列矯正に関する興味深い調査結果を
見つけましたのでご紹介したと思います。
この調査は5年ほど前にある調査会社が行った調査で、
歯列矯正に関しての動向アンケート結果をレポートにしているものです。
男女20歳~69歳までの約500名に行ったもので、様々なデータが出ていました。
今回はその中で特に歯列矯正の経験に関するデータが
興味深かったのでご紹介いたします。
・「歯列矯正の経験はありますか?」
男性:Yes=8.4% No=91.6%
女性:Yes=12.2% No=87.8%
全体:Yes=10.2% No=89.8%
全体でみると10人に1人が矯正治療を受けているんですね。
男女別でみると若干女性の方が矯正経験が多いようです。
このデータは20歳以上の大人の矯正治療経験に関するものですが、
確かに最近は女性の患者さんや、矯正治療中の女性を横浜の街を歩いている時
でも見ることが多い気がします。
歯並びや口元の美に対する意識が女性の方が高いのかもしれませんね。
・「子供の歯列矯正経験はありますか?」
男性:Yes=20.4% No=79.6%
女性:Yes=18.5% No=81.5%
全体:Yes=19.5% No=80.5%
今度は子供の矯正治療に関してのデータを見てみると、
自身よりも子供に矯正をさせるという方の方が多いことが分かります。
男女に関しては回答者の性別なので、子供の性別ではないようですが、
自身の矯正治療経験と比べて倍近い数字になっていることが分かります。
5名に1人もの矯正治療経験ということになりますので、
だいぶ歯列矯正の必要性が認知されてきているのかもしれません。
大人の矯正治療を受ける理由は、美的な側面が強い傾向が感じられますが、
子供の矯正治療の場合だと、出っ歯(上顎前突)、
反対咬合(受け口)、八重歯の治療など、
審美面以外にお口の健康、機能的な面など子供さんの将来的に事も
加味した側面も出てきているようです。
また興味深いデータが出てきましたらご紹介していきたいと思います。
2014/12/16
矯正装置には、みなさんがイメージのすぐに湧く
ブラケット、ワイヤー以外にも様々なものがあります。
患者さんの状態によって使う矯正材料が色々と変化もします。
今日はその中で使用頻度の高い矯正材料の一つ、
顎間ゴム=エラスティック(矯正治療用ゴム)
について書いてみようと思います。
顎間ゴムというのは、上顎の矯正装置と、
下顎の矯正装置の間にまたがるように輪ゴムの様なゴムを架け、
歯の移動をスムーズに進めたり、上下顎の前後移動などに力を発揮したりします。
例えば上顎前突(出っ歯)の場合、Ⅱ級ゴムという顎間ゴムを
付けて上顎前歯を後方に引っ張る役割があります。
逆に下顎前突(受け口)の場合はⅢ級ゴムといって、
下顎前歯を後方へ牽引する役割があります。
つけっぱなしブラケットやワイヤーとは違い、
食事の時と歯磨きをする時以外には患者さん自ら
上下の矯正装置の間に顎間ゴムを架け持続的に力をかけ続けるため、
患者さんの協力が治療効果にとても大きく影響を及ぼします。
顎間ゴムを付けると歯に力が加わるため、始めのうちは少し話しづらかったり、
違和感を感じる場合もあります。
患者さんの中にはそれが嫌で「寝るときだけ付ければいいや」とか
顎間ゴムを装着する時間を短くしてしまう人も時々います。
この顎間ゴムは、患者さん自身で脱着するため、極端な話
付けないでいることも出来てしまいます。
装着している時間が短くなればなるほど、
矯正治療効果も落ちてしまいますので、
治療終了までの期間が長くなってしまうことも出てきてしまいます。
子供の矯正の場合は、親御さんが頻繁に確認することも大切かもしれません。
顎間ゴムというのはとても小さなゴムですが、
顎の前後移動などとても大きな役割があります。
名脇役的な矯正材料ですが、患者さんの協力の大切さも含めて
価値をお伝えできればと思い、今日は顎間ゴムに関して書いてみました。
2014/12/05
ひらの矯正歯科では、スポーツをされている患者さんからの
問合せを受けることがあります。
部活など「スポーツをしている間は
矯正治療をやめた方がいいですか?」
という質問です。
スポーツの種類にもよりますが、
基本的に矯正治療は、
本格的な打撃系スポーツ(ボクシングなど)
の様な特殊なスポーツ以外は、その制限はありません。
ただその特殊なスポーツも含め
対応可能矯正治療の方法があります。
歯の裏側に矯正器具を着ける裏側矯正が
一つの解決策になるかと思います。
表側矯正の場合は、バスケットボールなど
スポーツによる他人との接触の際、
唇や頬の内側を傷つけてしまうということが多々あります。
特にボクシングジムに通っている場合などは
かなりリスクがあるかもしれません。
一応スポーツガードと呼ばれる矯正用のマウスピースガードの
様なものもありますが、あまり強いダメージを与える可能性がある場合は
口腔内の怪我や、矯正装置の故障につながる危険性もあります。
マウスピース矯正で矯正治療を受けている場合は
取り外すことが出来ますが、
患者さんの歯並びの症状によっては
マウスピース矯正自体が出来ない場合もあります。
その点、100%安全ということは言いきれませんが、
裏側矯正の方がもし表側から他人がぶつかっても、
矯正器具が歯の裏側に着いているため
ぶつかっても唇や頬の裏側を怪我したりするリスクは
比較的低いと考えられます。
スポーツだけでなく、吹奏楽など楽器を演奏される方も
矯正治療を行ってよいかなど色々と疑問点が出てくると思います。
受け口などのブログにも書きましたが、
矯正治療を始める時期が大切な症状もあります。
生活環境を含めた患者さんに合った治療を
ひらの矯正歯科では心がけていきたいと思っております。
2014/12/02
今年もあと少しとなりました。
今月は、冬季休診がある関係で今月の診療日が
少なくなってしまいますので
臨時診療を致します。
12月23日(祝・火曜)に通常診療いたします。
もちろん装置の不具合など緊急な場合
お約束外の方も急患対応させて頂きます。
よろしくお願い致します。
2014/11/28
今年、2回目の日本矯正歯科学会認定医を
更新手続きが完了致しました。
日本矯正歯科学会認定医は、
取得すれば終わりではなく、
5年ごとの更新が義務付けられており
矯正歯科学会の参加を怠ったり、5年間の更新を怠ったり、
試験に受からないと更新ができません。
私も今まで5年ごとに学会発表そして更新の試験を受けてきました。
お陰様をもちまして今までの更新で合格しております。
日本矯正歯科学会認定医は、全国の矯正治療を行っている
ドクターの約1割といわれ狭き門となっております。
ただ認定医の資格があれば良しで
治療がうまいというわけではなく、
あくまで資格の一つですので認定医の名に恥じない
常日頃の努力が必要となります。
私が歯科医師になってから毎年続けていることがあります。
それは、学会参加だけでなく
毎年必ず講演会、講習会、勉強会に参加していることです。
歳重ねても最新の知識、技術を得ている歯科医師で
居続けることが目標です。
歳はとっても知識、技術は、若い(最新の)歯科医師です。
先輩ドクターの教えで「名実ともに矯正認定医」との言葉があります。
この言葉を常に胸に抱きながら診療にあたっています。